ぶどうの木のあれこれ

カウンセリングルーム『ぶどうの木』へようこそ。

カウンセリングの土台  

巷では、今年は16年ぶりの冷夏になるとか。
エルニーニョ現象で高気圧が発達しにくいとか、いろいろ流布されていますが、横浜は今日熱くなりそう。さっき、外へ出て少し歩いただけで汗びっしょりになりました。

いやいや暑い暑い~。
でもクーラーの効いた冷えた部屋に居続けると、だるくなったり、頭が痛くなったり。体調を整えるのが難しいこの夏の時期。
バランスを崩さないように、うまく心身のコントロールをしていきたいものですね。

さてと・・
今日は、真面目に語ってみようかと思います。
(別にいままでもマジメでしたが・・)

「カウンセリング」という言葉は、゛counsel″という言葉が源になっています。counselは、「相談・助言する」という意味だそうです。
しかし、実際のカウンセリングでは、相談者(クライエント)が、困ったことを相談しカウンセラーが明確な助言やアドヴァイスをするという単純なやりとりで成り立っているわけではありません。

つまり、カウンセリングは、クライエントの悩みをカウンセラーがじかに解決するということではないのです。カウンセリングを受けたことのない方は、このあたりのニュアンスをつかむのは、容易なことではないかもしれませんね。
「あなたのお悩み、何でも解決します!」という大風呂敷を広げて、占いめいたこともやってみたいとも思うのですが、残念ながら我々はそういう職業ではないのです。
こんなふうに、堂々と言っているカウンセラーもいないこともないですが、そんなことを簡単に言ってしまう人ほど、我々からみたら、かなり胡散臭いか、カウンセリングを間違って理解したままで実践している方と言わざるを得ません。

カウンセリングの方法論については、様々な視点がありますが、まず言えることは、カウンセラーがクライエントの悩みを解決するのではなく、クライエントが語る言葉から、カウンセラーがクライエントの心を理解して、その理解にもとづいて、クライエントが自らの心を見直し、自らの気持ちを収めていく過程であると言えます。
ですから、カウンセリングというのは、カウンセラーがクライエントの話を聞き、理解することによって、クライエントが自分の気持ちや思いを自ら捉えなおし、自ら楽になっていくことができるように支えていくというのが、真髄です。

             ひまわりと夏空

カウンセリングは、おおよそ対話によって進められていくものですが、そこに話された「言葉」はその人の心そのものではない。そのことはお分かりだと思います。
しかし、カウンセラーは、クライエントの言葉から、思いや気持ちを理解し、その人の心の全体的なありようをつかむように対応していきます。もちろん、カウンセラーは魔術師ではありませんし、またそのクライエントそのものになりきることはできませんから、すべてを理解し、100%を理解することなどはできません。

しかし、なるべく正確に、クライエントの思いや痛み、願っていることを把握しようとしますが、カウンセラーが一方的に断定したり、考えを押し付けることはしません。

「あなたの気持はこうですね」
「あなたの心はこんなふうになっているんです」

と言ってしまうと、これはカウンセリングではありません。言葉を一つでも間違ってしまうと、まったく違うニュアンスの伝え方になってしまい、こんなふうに言われたクライエントは自分の心のなかを土足で踏み荒らされたような気持ちになってしまうのです。

「心を理解していく」プロセスというのは、基本的にはクライエントとカウンセラーがお互いで確認作業を丁寧に進めていき、そうして小さくても少しづつ積み上がったものを、そのつど立ち止まりじっくりと眺めていく過程です。
ですから、「今あなたがおっしゃったのは、こんなふうに思えるんですが、違いますか?」「こういう気持ちを持ってみたいなとおっしゃっているような気がするんですが、どうですか?」という質問を、カウンセラーがちょいちょい投げかけると、それを足がかりにしてクライエントは自らの気持ち、思いを眺め、確認していくようになります。
上のような、質問の仕方は『提示法』と言って、文字通りあくまで提示。クライエントが「その通りです」と言ってもいいし、「そうじゃなくて、こういうことで」と言ってもどっちにいっても構わない。そんな選択幅の広い応答や質問をしていって、クライエントがどこでどのように引っ掛かっているのか、少しづつ探りながら、対話を続けていきます。

さっきカウンセラーが理解するといいましたが、それはとどのつまり、クライエントが自分で自分の心を理解することを助けることが目的だとも言えます。こうやって、クライエントは自らの心を理解できるようになってくると、自分がどこで行き詰ってたとか、何に引っ掛かっていたかなどがよりはっきりと分かり、結果的に「腑に落ちる」という状態になります。
「腑に落ちる」という体験は、心の安静や沈静を促し、それまで落ち着かなかったり、イライラ・ソワソワしていた気分が、す~っと収まってきて、少し楽な感じを促すことにまります。

HPの方で、カウンセリングのプロセスを「巻きなおし」と例えましたが・・・悩んで苦しんでいる心のなかというのは、もつれてこんがらがった糸のかたまりのようなもの。それには、ゆとりをもって、焦らず、力を入れずに少しづつ糸を緩めるようにして、ほぐしていきます。もつれた糸の状態に耐え切れず、無理に引っ張ると余計ひどくもつれたり
どうしようもない状態になります。だから、丁寧に、どこの糸がどの糸と不自然にくくりあっているかを、丁寧に確認しながらほどいていくのです。
ほどいていくのは、あくまでクライエントです。カウンセラーは、クライエントのほどき方を見ながら「その糸は、そっちのなかへくくるといいかも」など、邪魔にならない程度の加減で一緒に見ていきます。時々まちがえて、邪魔をしてしまうこともありますが・・。

            ねこ


だいたいこんなところが、カウンセリングの土台でしょうか。
こうやって、なるべくきちんと伝えようとすると、カウンセリングとはイメージとはちがってやけに地味、地道な作業と見えるかもしれませんね。でも、『心』というとても繊細で、誰にとっても大切なものを扱うわけですから、地味なプロセスこそが安全で確実な方法と言えるかもしれません。

今日は、カウンセリングの土台部分について、お話をしてみました。
土台ですから、私独自のカウンセリング技法の全体像ではありません。
しかし土台は、全体を支えるもっとも重要な根幹部分です。ですから何かとカウンセリングに対して不安や誤解をお持ちの方が多いので、きちんと説明をしようと思い、つい長々と書き綴ってしまいました。お分かり頂けましたでしょうか。

私のカウンセリング理論の立場や技法は、また次の機会にじっくりご紹介しようと思います。
まあ、それもまたかなり専門的なお話になりますから、希望される方だけにじかに時間をとってゆっくりお話をしても、いいかもしれないですね。

今、お悩みをお持ちで、またきつくなっていたり、混乱している方は、こんなカウンセリングの体験をして、自分の心をゆっくり眺めてはいかがですか?

あなたらしい答えが見つかるように、ちょっと後ろのほうを歩きながら、支えていきます。

どうぞ、ご気軽に連絡をください。


長々とした今日のお話、ここまで読んでくださってありがとうございました。
スポンサーサイト

category: カウンセリングの土台

tb: 0   cm: 2