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ぶどうの木のあれこれ

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福島にて  

こんにちは。

大変長らくご無沙汰しておりました。
こうやって、ブログを綴るのも4か月ぶりです。

もうブログもやめるのではないか、と思っていて心配されていた方もいらっしゃるかもしれません。
遅くなって申し訳ありません。大変ご心配をおかけしました。

ルームの方のお仕事は変わらず、もちろん続けています。

ただ、今年度4月から大学の講師など始め、仕事がとても忙しくなってしまい、なかなかゆっくりと時間を取れずにおりました。

さて、今日は6月2日に参加した、福島県いわき市での震災支援活動について少し時間をとってご報告しようと思います。

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震災当時から、岩手県やまたこちらの方でも福島からの避難者むけの電話相談、その他もろもろの震災支援に参加してきたのですが、今回こうして福島に実際行って支援するという経験は初めてになります。

あるNPO団体から福島支援のお誘いを受け、この際だから行ってみようと決意し、一日だけの支援ですが参加してきました。

全国の様々な団体が、福島の子どもたちを夏休みなど長期休暇のあいだ一時的に預かり、福島から離れた地でしばらくのびのびと生活して、心と体の健康を取り戻してもらうというような趣旨で、「保養」という支援活動を行っています。

というのは、今でも福島の子どもたちの中には、放射能の影響が不安で、外で思うように遊ぶことができない子どもたちがまだまだたくさんがいます。

震災が起きて原発事故が起きてから7年が経ちましたが、今でも原発により近い地域に住んでいる福島の人たちは、原発の不安、目に見えない放射能汚染の不安、風評被害、偏見、さまざまな情報の乱発などに悩まされ、そこに居て普通の生活をしているだけでも強いストレスになり、心身の疲れが蓄積していることと思います。

一時的に県外に出て、しばらくそこへ滞在することのできる子どもたちは限られているかと思いますが、全国受け入れ協議会というNPO団体は、全国各地にある福島の子どもを受け入れる保養団体を統括し、福島の多くの子どもたちがなるべく気兼ねなく県外で保養ができるようにアシストしています。

今7月で、子どもたちにとっては夏休みが近づいてきました。
今回、福島県のいわき市に全国の保養のための受け入れ団体が一同に会し、福島に住む親子が保養について気軽に相談できる「保養相談会」が行われたのでした。全国の各保養団体が、各ブースを作って、希望者はいろんな場所の団体について、受け入れ機関やどんな場所なのかとか、子どもが滞在期間中どんな時間になるのかなど、自由にお話を聞くことができるのです。

また、とても感銘を受けたことは、身体障害など様々な障害を持っているお子さんたちも、保養団体は積極的に受け入れていることです。保養の施設や生活時間もどんな子たちにとっても存分にのびのびと楽しめるように、ふんだんに工夫を凝らしているのです。

もうひとつ、いわき市には市民団体が作った甲状腺検査ができる医療施設があります。
「たらちね」という市民放射能測定室です。
医師や看護師が常駐して、この地域の子どもたちが気軽に甲状腺の検査を受けることができます。事故で飛散した放射性物質と、甲状腺がんの発症との因果関係が問題となっています。
基本、ガンや何らかの異常がないと甲状腺検査を受けさせてもらえないのです。
しかし、この「たらちね」では、異常があるなしに関わらず、予防的な意味でも検査を受けて、子どもたちの甲状腺の状態を見ることができるのです。実際にがんがあるなしに関わらず、こういった検査を受けることができるということだけでも、子どもたちや保護者の方たちは安心になりますよね。

この「たらちね」の活動は、いわき市を中心に広く知られ、海外の医療学会でも報告されるようにまでになっています。
今回の保養相談にも「たらちね」のブースが設置され、甲状腺検査や放射能調査のアピールやまた相談も受けていました。

IMG_20180602_141826351.jpg

さて、この保養相談会の日は、たくさんのご家族が集い、100家族以上が相談に来られたということです。
とてもにぎやかな雰囲気で盛況でした。

私は何をしたかというと、この「保養相談会」内に特設された、「心と体の相談室」の担当として参加しました。

保養相談に来られた方のうちで、今でも原発事故や震災のよるストレス、または放射線などの影響を不安に感じている方は少なくないということなので、そういった心の相談をしたい方は私のようなカウンセラーが対応して、お話を聞くというブースを設けたのです。

20180602-2s (1)


この保養相談会の時間中に、相談にいらした方は5名ほどでした。

みなさん、それぞれ30分から1時間とたっぷりと時間をとってお話をされました。

そこでは様々な相談や悩みを打ち明けられました。保養団体を運営されている方からもご相談がありました。

震災のトラウマが未だに残っていて、いつまた地震が来るのか、津波に襲われるのではないかという不安感。
地元や地域の人たちには、なかなか震災や放射線への不安を素直に表せないという悩みもお聞きしました。

時間が経過して、復興や地域の再建に進んでいこうという雰囲気の中で、自分だけが弱音を吐けないというような、人との複雑な関係性のなかで、目に見えにくいストレスや圧迫感もあるようです。

あるいは、保養で受け入れた子どもたちのなかには、不安感が強かったり対応の難しい子もいて、その子たちにどうかかわり、対応すれば良いのか、という保養団体の主催者からの相談もありました。

私の漠然と抱いていた相談内容とは全く違い、今福島の地域では復興や避難解除など前向きに進んでいく趨勢に埋もれてしまっている、いわば「取り残された不安」、「どことなくある人への不信感」、「復興モードに対する疲弊感」などを聞くことができました。

県外の人間、自分とは距離がある人間だからこそ自分の感情を素直に自然に吐露できるという安心感があったのか、相談に来られた皆さん、話し終えた後はスッキリとした表情になり、ほとんどの方が「話してとても楽になりました」という言葉を頂くことができました。

相談会を終えた後、震災や原発事故から時間が経過した今でも、自分にもこういう役割ができるんだなという感慨を持ちながら、福島を後にしました。
緊張感もあったので終わった後はどっと疲れを感じましたが、少しでも役割を果たせたことの充実感も強く感じました。

私たちのくにでは、今もこうして自分の地域の中で、様々な不安や疑念、矛盾と闘いながら生きている人たちがいる。
このことを普段忘れてしまいますが、心のどこかにいつも置いて起きたいと思います。

結局、今は限定された地域で起きていることが、いつか自分の未来や子どもたちの時代にまで波及してくると思います。



いわき市の駅前の商店街には、年季の入ったお店がいくつかありました。
古くからあるパン屋さん、地元の人に愛されている中華屋さん。

お店をのぞくと、年老いた女性の方が店を元気よく切り盛りしていました。
きっと、何年も、何十年もこのお店ととともに、この町とともに、生きてこられたのでしょうね。
みな、凛とした出で立ちで背筋が伸び、しっかりとした姿で立ち振る舞っておられる。

中華屋さんで「これ、おいしいですね」と私。

とても愛くるしい笑顔で「ありがとね~」とあばあちゃん。

心ひそかに、「また、ここに来よう」と思いました。






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